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お気に入りLSG(恋愛シナリオ系ゲーム)

 恋愛がメインの要素になっているゲームはかの「ときめも」以降、急速に増加した。別名ギャルゲーとも言われることがあるが、それだけともいえない。まあ私、個人の趣味がまるっきり露呈しているジャンルではあるが。
 私自身、このジャンルが成立した当時すでに少女漫画の世界にはまっていたのでついにこういうゲームが出てきたかとは思ったものである。今となってはそのシナリオの種別も多伎にわたる。
 表題のLSGとはたぶんどこでも使われていないであろう造語。Love Story Game の略である。どうも、既存の恋愛シミュレーションという言い方がしっくりこずに創ってしまった。定着してくれればうれしいのだけれど。
 そうそう、ジャンルの都合上X指定のゲームがどうしても多い。X指定とばかにしないでシナリオを細かく見てみれば、中には驚くような名作も存在する。ここであげられる物の中でも上位にくる作品はそれ相応の作品である。食わず嫌いをしないでちょっと遊んでみて欲しい。その深いドラマ性に驚かされるはずだ。

Lの季節

Sentimental Graffiti

Kanon

ToHeart[X指定](Win95)

 Sentimental Grafitti がキャラクターの魅力でだんとつのトップなら、こちらは総合力でトップ。特にその書き込まれたシナリオはLeaf ならでは。X指定というギアスが一部のシナリオを無理のあるものにしてしまっているのがちとなんだが、(特に琴音のシナリオ)充分以上に読める。この手のゲーム特有の決まったキャラに決まったイベントを起こさなければ行けないという作業が面倒でなければ普通の人にも勧めれる秀作である。
 Visual Novel というジャンルをご存知だろうか。チュンソフトがSFCの弟切草 で Sound Novel というジャンルを一躍有名にしたが、これはそのもう少しへりくだった言い方である。私はこちらの方が言い得て妙であると思っている。知らない人のために一言で説明すると、要は高度に進化した紙芝居である。おやじさんの声の変わりに文字がだーーーーっと画面に並ぶのと時々物語を左右するほどの選択肢が登場するのが大きな違い。
 この形態。LSGを構成するためにはもってこいのシステムだと思っていたのだが、同人レベルはさて置き、商業レベルではこの作品が初である。この作品は今までもダークな雰囲気のVisual Novel を発売していたLeafの完全な出世作となった。いまや同人誌の世界でゲームというと「センチ」 か 「ときめも」 か 「ToHeart」である。次回あたり WhiteAlbumもブレイクするだろうが。
 しかし、いかんせんX指定だけに一般への知名度は少ない。それでもあなたの周りにもいないだろうか?このゲームの熱狂的なファンが。このゲームを遊んだ人はX指定などものともせずに人に勧めまくる傾向がある。まあ、Leafの過去の二作品もそういうことはあったが、勧める相手がX指定の作品に理解のある人のみであったことを考えると大きな違いが分かるだろう。
 とりあえず、借りてでも他の人の家に押しかけてでもいいから一回やってみよう。最初にクリアするのは一番難しいけどヒロインのあかりがお勧め。X指定のゲームで支持されるシナリオとはこういったものかと実感できるだろう。
 個人的なお気に入りは、芹香と琴音。どうも、ちょっと変った人がこういったゲームでは気に入るらしい。本人が相当変っている人格だからだろうか。
 そうそう、Leafのおまけソフト(といっても立派な商品だが)の 初音のないしょには ToHeart のギャグタッチのショートストーリーが載っている。すげー笑えるのでこちらもお勧めだ。Leafはくだらないシナリオを書かせても抜け目が無い。
1998.6.15
WhiteAlbum[X指定](Win95)
 上で書いた ToHeart の発売元であるLeafの最新作。私は背景設定とキャラクターに特に良い物を感じていなかったので、買おうかどうか非常に迷ったのだが、買って正解だった。迷っている人。買わないと損です。
 シナリオは同タイプの全てのゲームの中で最高。もちろん、 ToHeartも余裕でしのぐ。Visual Novel という形態こそ引き継がなかったが、ゲームの進行はNovel そのままだ。そして、シナリオの深みはそれ以上である。
 やはり、シナリオを深くしているのは主人公にすでに恋人がいるというその設定だろう。このゲームにも何人かの登場人物がいるのだが、ヒロイン以外のシナリオを見ようとすると当然ヒロインを裏切ることになる。並みのシナリオライターがこのようなシチュエーションでシナリオを書くとどうしても陳腐な物になりがちだが、この作品の場合、シナリオに勢いがあるので一気に読めてしまう。多少劇画入ってるぶんは否めないけどね。
 でも、このイベント部分の盛り上がりかたは尋常ではない。上にも書いたとおり、あまりキャラクターに興味を持っていなかったのでまだ3人のシナリオしか見てないのだが、どの展開も面白い。お勧めだ。
 このゲームが普通の人のも御勧めな理由はもう一つある。このゲームはイベントの起こしかたがとっても楽なのだ。この手のゲームには発生条件の厳しいイベントがストーリーのキーになっているものが多い。この中でも同窓会 や SweetDays などはその部類に入る。そんな中で、このゲームは自然にその人のいそうなところにいけばその人に会える。そういった意味では親切だ。
 ただし、その人に会ってどういう会話をするかは自分次第。ここにこういったゲームの面白さがある。だが、普段このようなゲームを毛嫌いしている人にはとにかくシナリオだけ見て欲しい。そんな感じのゲームだ。
1998.6.16
同窓会[X指定](Win95)
 このゲームは夏に遊ばなくてはならない。なぜなら、夏の避暑地が舞台になっているからだ。普段は季節感など全く気にしないのだが、このゲームは不思議とそんな気にさせられた。いかにも、な感じの場面場面にあった音楽が美しい。前出したSentimentalGraffiti と同じ人が原画を描き、そしてその絵が信じられないほどハイレベルにCG化されているのも特徴。この頃の氏の技術は未だ洗練されているとは言い難いがその鬼才ぶりはいかんなく発揮されている。
 そして、シナリオ面。このゲームの特徴は多数の男性キャラが登場することである。そして展開によってそれぞれのキャラクターの役割が変ってくる。あるときはライバルのキャラがあるときは応援してくれたり……。今までもお邪魔な男性キャラや友人が登場する例は多かったが、このゲームは見事にそのいきを超えている。といってもそんなシチュエーションはちょっと長い少女漫画では常識だし、一昔前のトレンディドラマとかでも当たり前だ。むしろ「ときめも」の悪影響がここまで響いてきたというところだろう。
 もうひとつ考えられる原因は、ドラマや少女漫画とは違って、ゲームでこれをやるとそれぞれのシナリオに対する手間が半端じゃなくなる。これが原因で企画段階で潰れた案も多くあるのかもしれない。でもこの作品はこうやってここに存在するのだから不可能ではないはずだ。
 このゲームで一押しは鮎ちゃん。私は天の邪鬼なたち+判官びいきなところがあって、個人的な一押しと一般の人気が重なることが少ないのだが、見事に重なった珍しい例……って、あんなシナリオ見せられたら誰でも転ぶぞ、絶対。
 この作品、一応ヒロインらしき人物がいて、その人物を主人公含め三人が狙っているという状態。で、主人公がそのヒロインと結ばれると他の人々も上手い具合に丸くおさまってめでたしめでたし……なんだけど、この鮎って娘だけ浮くんだ、何故か。
 さあ、こっから先はゲームをやってのお楽しみだ。普通の恋愛系のシナリオはつまらねー、という人はこの作品をやってみよう。夏にはSS版も出るしね。
 でも、自力でクリアするの異常に難しいんだよな、このゲーム。
1998.6.16
悠久幻想曲シリーズ
    悠久幻想曲(SS) ,   悠久幻想曲 2nd Album(SS)
 やべえ。これも絵からだ。しかも 2 の方は2、3回やっただけでろくろく覚えてない。
 でも、いいゲームであることは確か。小学校高学年から中学生くらいの人がやっても面白いかもしれない。WizardsHarmony から数えると3、4作目にあたるのだが、クリアすると何だかしあわせになれるシナリオ徐々にパワーアップしてきている。
 ただ、1 と 2 ではキャラが違うだけで、システムはほとんど同じなのだ。シナリオも下に書いてあるEternalMelody から愛と勇気と友情の物語性が強く打ち出されている。冒頭で出た年齢層はこの物語性からなんとなくそう思ったもの。本当は小学校低学年くらいじゃないとこのあったかさにはついてこれないような気もするが、基本的にこの手のゲームはターゲットが高年齢のため、妙なブラックジョークがところどころ混ざっている。このてのゲームのターゲット層はそういうものを喜ぶためだ。ここらへんが小さいお子様向けでない点。ゲームもこれだけのメディアになったのだから子供向けに物語を語るようなゲームがあってもいいと思うんだが、たまにあると妙に芸術的でわけわかんなかったりする。困った物だ。
 ところで、この作品、一応LSGに分類はしたが、仲間になるキャラクターのうち3分の1は男性キャラである。そして、それぞれのキャラにもエンディングが用意されている。これも、WizardsHarmony からの伝統(下の EternalMelodyだけは違う)なのだが、ほかにこういったコンセプトのゲームはない。その面でも評価できる作品だ。たとえ、シナリオの展開がべたべただとしても、一つでも光る特徴のある作品にはがんばってもらいたい物なのだ。
 それから、このシリーズの原画書きさんはSDきゃらがめちゃくちゃかわいい。センチに壁紙が変る前は半年くらい壁紙として使っていた。全員分のデータがないのが残念でしかたがないのだが、誰かもってません?
 この作品の一般的な一番人気はシーラ嬢ですね。でも、私の一押しはシェリル。うーん、でも一番いい味を出しているのはアルベルトとアレフの二人だ。こんなのが周りにいたら絶対飽きないと思うぞ。
 展開的には、結構お約束で話が進んでいくのだが、意外と(失礼)最後は盛り上がる。イベントが多いから、何気なくやっていても暇つぶしにはいいはず。このシリーズは全部似たり寄ったりのところがあるので、一つ気に入ったら他のをやってみるのもいいかもしれない。最新作以外だったら結構やすいだろうしね。
1998.6.17
EternalMelody(SS)
 このゲームは作品的には先述の悠久幻想曲の前の作品にあたる。まあ、実際にはその間に製作者サイドでいろいろとごたごたあったらしいがそのあたりは大人の事情だ。
 シリーズ通して、女性キャラしか仲間にならないのはこの作品だけ。実は個人的にカインのエンディングが見たいのだが……誰か条件知りませんか?

 シナリオは現実世界から迷い込んだ主人公が元の世界に帰るっていう設定。レイアースとかエルハザードとかと一緒だね。で、いろいろなアイテムを集めるために他の二つのお邪魔パーティーと競いながら旅を続けるという設定だ。
 基本的なシナリオは、そりゃあもうべたべたなギャグとこれまたべたべたな突っ込みの連続で進んでいく。馴れない人はとてもついていけないのりだとおもわれる。まああれだね、どたばたなアニメが好きな人は気に入ると思う。そして別の意味でべたべたなのが恋愛イベント。特に最後の別れのシーンなんか各キャラともにすごい気合いが入っている。おそらく、エンディングに直接関わるシーンでの会話量は最高だろう。
 というわけで、好みが別れる作品だが、絵が気に入ったなら買う価値はある。キャラのイベントが結構すごいからね。
 私のお気に入りはティナ。最初絵を見たときから気に入ってしまった。それは何故か。真っ赤な目、鋭い八重歯、あっ、こいつは吸血鬼だな、といきなり見ぬいてしまったせいだ。だーーー、吸血鬼好きなんだよ。良いのも悪いのも。インタビューウイズヴァンパイア(結構はやった吸血鬼映画。忘れたけど主演がとてもメジャーな俳優だったはず。トラディショナルな吸血鬼の特徴を知っているとすごく面白い)なんかすげー面白かったし。悪魔城シリーズすげー好きだし。もう、見事にヴァンパイアハーフですぐさま気に入ってしまったよ。しかも性格いいし。
 うーん。爆走してしまった。最後に一つ。私が持っているのはSS版なのだが、このゲーム、PS版のエンディングテーマがすごくいい歌。のりがいいとか、声がいいとかじゃなくて、全体の雰囲気と幻想的で夢がある歌詞がとてもよい。この歌はしばらくリピートしまくってかかっていた。ゲームは好みが別れるところだとは思うが、この曲はぜひとも聞いてみて欲しい。今のはやりの歌とかがとたんに馬鹿らしくなること請け合いだ。昔からアニメやゲームのテーマは変にすれたところがなくストレートに脳みその突き刺さる物が多いが、この歌は「りりかSOS」の「笑顔を忘れない」とならんで私のベストの歌だ。
 文部省の人に聞かせて小学校の音楽の教科書に載せてもらいたいほど。今の歌で子どもに聞かせられる歌がどれだけあるか考えて欲しい。そして、この歌を聞けば納得してくれるはずだ。シングルで出ていないのが痛いがアルバムを借りるなどして是非見てもらいたい。
1998.6.17
くすりゆびの教科書シリーズ[X指定]
    くすりゆびの教科書(PC98),   くすりゆびの教科書2(Win95)
 このゲームは絵と題名と雑誌で見たシナリオの概要からなんとなくほしくなりなんとなく買ってしまった作品。そしたら、大当たりだった。なんというか、キャラクターの行動がものすごく自然なのだ。まあだいたいは I の話になるのだが、ストーリーの展開がとても自然。まあ、愛敬でギャグシナリオはあるのだがそれは置いといても自然である。特に主人公の小市民的な生活行動の描写には頭が下がる。全体的な盛り上がりに欠ける分は確かにあるかもしれないが、とてもよい。萌のシナリオなんかいかにもありそうだしね。
 ただ、 II はちょっといただけない。このあまりにも普通ということにこだわりすぎてしまったのか、たいした盛り上がりもなくシナリオが終わってしまうのだ。しかも、キャラクターが決まってしまうとその後のシナリオ分岐が1個所か2個所。それでもって淡々と進んでしまうのでちょっと退屈である。まあ、おまけシナリオはほのぼのとしていてよかったけど、前のヒロインも出てくるし。
 このゲームは I と II がセットのWin95版が出てる。シナリオのコンプリートは難しくないので、最近の破天荒なシナリオを見飽きた人に勧めたい。ちょっと、シナリオ以外のとりえって思い浮かばないけど、シナリオのよさ=ある程度のキャラクターのよさなので、絵を気に入ったらちょっとやってみて。
 余談だけど、この絵を描いている人って、上で紹介した 悠久幻想曲のコミックアンソロジーで漫画描いているのよね。シェリルのバカボンシリーズはかなり笑えた。
1998.6.23
下級生[X指定](PC98) [X指定推奨](SS)
 このゲームはやばい。いや、ゲームがやばいわけではなくて、精神衛生上よくない。なあにが悪いってこのゲームやってると無性に恋人がほしくなるのだ。おそらく恋愛シミュレーションといって一番ぴったり来るシステムを持っているのはこのゲームだろう。
 と、いうわけで、いいゲームだということは認めるが、PC98版でも5,6人しかクリアしていない。一人一人のシナリオが長いというのもあるにはあるが/……。知ってのとおりSS版は声が出る。やばすぎ。買った次の日には友人に貸した。このゲームにはまるとまじで社会復帰できなくなりそうで恐いのだ。
 ゲーム内容としては、キャラクター、シナリオ、ゲームバランス、システムと、すべての点でそつなくまとめあげられていて、同級生からをシリーズと考えると文句無しにダントツによい出来である。このゲームをやるときは自分の精神をしっかり保つように心がけよう。
 ううっ。しかし、SS版よりさらにできがよいであろうWin95版がでたんだよなあぁ。そのうち買っちまうだろうなぁ。かなり罠なんだけど。
1998.6.23
ときめきメモリアル(SFC)(SS)
このジャンルを知っている人なら誰でも知っている元祖恋愛シミュレーション。その人気は今でもSectimentalGraffiti と ToHeart に並ぶ。この中でも全キャラクリアした数少ないゲームだ。もっとも声がないせいでさくさく進むSFC版だけど。
 さて、このようなジャンルの最初の作品というだけあって、ヒロイン達はそれはもう破天荒な設定である。どこをとってもパーフェクトな人を筆頭に必要以上に文系な人、体育会系の人、理系の人はいっちゃってるし、芸術系の人はわけわからん(でもマネージャーの人と並んで普通の人ではある。)。
 ゲーム自体はとても面白かったのだが、珍しく特に気に入ったキャラはいなかった。あえて言うなら片桐さんか。センチで晶にはまっている友人は虹野さんにはまっていたが。
 まあ、良くも悪くも最初の作品。だが、この手のゲームを一躍おしひろげた功績は限りなく大きい。これ以降しばらくは、美少女を出せばゲームは売れるというような流れがあり、それは少なからず今も続いている悪影響なのだけれども、それでもいい作品はいい。ここにこれだけの作品があげられるのがよい証拠である。
 今となってはそんなに遊ぶ価値があるとも思えないが、ゲームの歴史において一時代を築き、後に多大な影響を及ぼした作品であることは確かである。そのフロンティアスピリッツには素直に敬意を表したいと思う。
1998.6.24
アンジェリークシリーズ
    アンジェリーク(SFC),   アンジェリークSpecial(SS),
    アンジェリークSpecial2(SS)
 ときめもがある意味エポックメイキングな作品であるならば、こちらはある意味では同じ意味で、もう一つの意味ではまったく正反対な意味でエポックメイキングな作品である。このゲームはその全てが女性のスタッフによる、女性向の恋愛系ゲームであるのだ。
 基本のシステムが育成系のゲームなので、厳密な意味では恋愛シミュレーションとは呼べないであろう。しかし、各々のヒーローとはちゃんとエンディングが用意されている。当時のSFCの少ない容量でそれぞれ一枚絵として表示されるのだから力の入れようが分かるというものである。実際に女性ではまる人も多いらしく、このゲームの発売以降、ゲームのショウに行くと光栄のブースだけ男女比が逆転している。硬派な歴史シミュレーションがメインの光栄がだ。
 男性がやってもそこそこ面白い。というか、笑える。おそらく普通の恋愛系ゲームを女性がやるとき、こんなこというやつはいねーよとか思うのだろうが、立場が逆転するとよーくわかる。このゲームのキャラの台詞はかゆいよーーー。私なんかは少女漫画をよく読むのでそんなに違和感なかったけど、普通の人にはできないかもしれない。こんな私ですら大笑いできるのだからね。
 でも、このゲームはときめもの発売以降、なんで女性向のこういったゲームが出てこないのだろうという私の疑問に見事に答えてくれた作品なので、そういった意味で非常に価値がある。今の商品展開はやや突っ走った感があるが、これからもしばらくは女性向の恋愛系ゲームを引っ張って行って欲しい存在だ。男性諸君も試しにやってみると面白いぞ。いや、本当に。
1998.6.24
ママレード・ボーイ(SFC)
 アンジェリークと並んで女性向け恋愛系ゲームの数少ない作品。とはいっても、オリジナルはアンジェリークしか出ていないような気がするが。
 このゲームはリボンで連載され、TVアニメが大好評だった原作を基にして作られている。原作にも言えるのだが、ヒーローの特徴としてとても突っ走った行動をとる人が多いことがあげられる。ゆえに、ゲームにするととても面白いのだ。主人公の優柔不断さが、おもしろさに磨きをかけている。
 内容としては、主体となるストーリーのほかに、対象がよく分かるお遊び的な内容も含まれてはいるのだが、キャラの性格は本当に原作に忠実なので、原作を面白いと感じる人は買い。今なら相当安くなっているだろうから間違いなく買いだ。
 普通の恋愛モノとしてみるとどうだろうか。普通は、主人公は好きな人を追いかける立場で、どちらかというとしつこい人が多いだろう。これは違う。立場がそっくりそのまま逆転しただけでこんなに面白いのかと思わせる作品だ。主人公はそんなにかわいいほうではないが、何故か極上の男子3人に好かれている。そして、優柔不断な主人公は誰を選ぶか迷うわけだ。これがまたヒーロー役のキャラが動く動く。と、いうわけで、追いかけるのに疲れた人はたまには追いかけられるのもいいのでは。相手の立場が分かるかもしれないよ。
1998.6.30

SweetDays[X指定](PC98)

  これは甘い。題名にもあるがとことん甘い。そりゃ所々に修羅場的なシーンもあるが、基本的に甘い。と、いうわけで、俺は死ぬほどべたべたなラブストーリーが見たいんじゃあって人にお勧め。現に私もそのつもりで買った。(笑)
 このゲームほど期待を裏切らなかったゲームも珍しい。ちなみに、よい意味での期待の裏切りも無かった。ただひたすら甘ったるい二人の世界。そういった意味では「White Album」なんかとは対極に位置するかもしれない。いろいろな意味でだ。
 ハードは98VM以降と、最近のゲームにしてはロースペック。なにせ、最新のマシンから比べると10年前のマシンでも動くのだ。ちょっと驚くべき所だろう。そんなわけだから当然色も16色。でも発色なんか関係ない。この作品には、他の作品には真似できない暖かい世界があるのだから。
1998.6.30
 
 
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